いわき総合どうぶつ診療センター さかい動物病院 症例紹介 

【 福島県いわき市 】さかい動物病院での治療例のご紹介をしています。

猫のストルバイト結晶

こんにちは、さかい動物病院 病院スタッフ齊藤です。

今回は猫のストルバイト結晶の症例です。

ストルバイト結晶とは尿に含まれるリン・カルシウム・マグネシウム等のミネラル成分が結晶化したもので、尿路結石症を引き起こす要因になります。特に若い子に多い結石で尿のpHがアルカリ性に傾くと出来やすくなり、原因としてはミネラル成分の量。細菌感染が挙げらせます。

先日来院した猫ちゃんも頻尿との主訴で尿検査を実施したところ顕微鏡でストルバイト結晶が確認されました。症状としては頻尿、尿量は少ない・血尿等が挙げられます。一度結晶ができてしまうと何度も再発してしまうため専用の療法食やサプリメントを続けていきます。予防法としては十分な飲水やミネラルの摂取を抑える(ミネラルウォーターは✕)、定期的な尿検査等様々です。

ご心配な方は一度ご相談下さい。

 

猫の回虫症

こんにちは、さかい動物病院 病院スタッフ齊藤です。

皆さんは回虫症を知っていますでしょうか。

先日3ヶ月の子猫の便検査をしたところ回虫の卵があると事が顕微鏡で確認できました。

虫卵は球形から類球形で、便に排泄されますがとても小さく肉眼では見えません。猫回虫は寄生虫が小腸に寄生する事で起こります。成猫では無症状の事が多いですが、子猫では下痢や嘔吐等の消化器症状、太鼓腹・栄養失調等の症状を引き起こす事があります。卵が成虫になると5~10㎝くらいの白いそうめんのような糸状の虫になります。感染経路は主にネズミを捕食したり、感染した母猫が出産し母乳を与えると子猫にも感染してしまいます。治療としては駆虫薬が基本です。駆虫薬にはノミダニだけでなく、犬糸状虫や回虫も駆虫できるものもあります。この子も駆虫後約2週間後の便検査では回虫が無くなりました。

猫回虫は人にも感染する可能性がある人獣共通感染症として重要な病気です。特に小さなお子さんは公園や庭等感染する事があるため注意が必要です。

子猫をはじめ、猫ちゃんをペットショップやブリーダー・譲渡等でお家に迎えた方は一度便検査をお勧めいたします。

マラセチア性外耳炎

こんにちは。

さかい動物病院 愛玩動物看護師の田中です。

 

先日耳の痒みと臭いを主訴に来院されたワンちゃん。

 

綿棒で耳を拭ってみると、茶色い汚れが出てきました。耳垢を染色をし、顕微鏡下で覗いてみると...



小さな青い雪だるまの形をしたものは『マラセチア』です!マラセチアとは、皮膚や粘膜、外耳道の常在菌の一種です。免疫力低下やアトピー性皮膚炎などによって皮膚や外耳道にマラセチアが増えすぎることでマラセチア性皮膚炎や外耳炎を発症します。

 

今回のようなマラセチア性外耳炎の場合、定期的な耳洗浄や抗真菌薬(点耳薬・内服薬)の投与が必要になります。マラセチアは高温多湿な環境で増えやすいため、ジメジメしたこの時期注意が必要です。

 

ペットの耳の汚れ・痒み・臭いなどの症状でお困りの方は当院に一度ご相談ください。

疥癬(ヒゼンダニ)

こんにちは、さかい動物病院 病院スタッフ齊藤です。

このお写真何に見えますか?

正解は人にも感染してしまう肉眼では見えないダニの【ヒゼンダニ】です。

先日お顔を痒がるとの事でハリネズミが来院されました。皮膚掻爬検査をし、顕微鏡で疥癬(ヒゼンダニ)が確認されました。

疥癬はダニによって引き起こされる皮膚の伝染性の感染症で、非常に痒みの強いのが特徴です。表皮の中で生活し、2~3mmの穴を掘り卵を生むと言われています。毛のない皮膚を好むため耳の裏や肘・踵、お腹が多く症状としては赤み・フケ・脱毛等が一般的です。

この子も駆虫薬を体に塗布して約1ヶ月後でこんなにも改善がみられました。

治療は難しくなくダニの駆虫が主になります。症状によっては治療期間が長くかかる事もありますが、一度の投薬・塗布で効果が見られ、1ヶ月程で完治すると言われています。

激しい痒み、炎症を起こした皮膚がかさぶたやうろこ状になっている等ありましたら一度ご相談ください。

耳ダニ症(ミミヒゼンダニ)

こんにちは、さかい動物病院 病院スタッフ齊藤です。

こちらの顕微鏡で見えているものは何にみえますか?

正解はミミヒゼンダニと呼ばれるダニの一種です。

先日頭を振ったり、掻いたりする主訴で猫ちゃんが来院されました。

耳の中を覗き、耳垢検査を実施したところミミヒゼンダニがいる事が確認されました。

耳ダニ症はミミヒゼンダニの感染によって起こり、外耳道に寄生する病気です。耳ダニは皮膚表面のフケやリンパ液を摂取して生活しており、皮膚表面を引っ掻いた際に強い痒みを伴います。

治療法としましては、駆虫薬による駆除、耳洗浄・必要であれば内服薬を使用します。

この猫ちゃんも背中に駆虫薬を塗布し、耳洗浄を行い再診では耳ダニが綺麗に駆除されていました。

耳ダニは他のわんちゃん・ねこちゃんに感染してしまう病気です。室内飼いのわんちゃん。ねこちゃんでもさまざまなルートで感染してしまう場合があります。駆虫薬を駆使し感染しない・させないを徹底していきましょう。

頭を振っている・耳を激しく掻く、匂いのある耳垢がある、耳が腫れている等の症状がある方は一度ご相談下さい。

大腿骨頭切除術

こんにちは。

さかい動物病院 看護スタッフ高橋です。

 

先日「関節が痛そうで後ろ足を浮かせている」というわんちゃんのレントゲン検査で股関節形成不全を確認しました。

そのため、専門病院での人工関節全置換術 もしくは当院での大腿骨頭切除術 を飼い主様に提案しました。

小型犬という事もあり、当院での手術を希望されましたので大腿骨頭切除術を行いました。

 

大腿骨頭切除術は股関節脱臼、大腿骨頭壊死症、股関節形成不全などに対して大腿骨頭を取り除くことにより、痛みの原因となっている股関節の反復的な摩擦を防ぐことを目的としています。

手術後は数カ月でほぼ通常通り走り回れるようになります。

 

同様の症状や病気でお困りの飼い主様、一度当院までご相談ください。

















膝蓋骨内方脱臼

こんにちは。

さかい動物病院 愛玩動物看護師の田中です。

こちらは、当院の患者様の膝蓋骨内方脱臼整復手術時の写真です。

 

膝蓋骨内方脱臼とは、膝蓋骨(膝の皿)が正常な位置から内側に外れてしまう進行性の疾患です。

また脱臼の程度によりグレードが1〜4段階に分けられます。

症状としては、時折肢を挙げる歩行異常が多く、肢を後ろに伸ばす動作(脱臼を整復する)を繰り返すことがあります。膝蓋骨の脱臼と整復を繰り返し、関節軟骨が損傷すると症状は悪化し、歩行異常は顕著になります。また前十字靭帯断裂が併発する場合もあります。

 

本症例は右膝蓋骨内方脱臼グレード3の症例(体重1.35kg、MIX犬)です。

再脱臼を生じないよう膝蓋部の軟部組織と骨組織へ外科手術を施しました。

 

同様の症状や病気でお悩みの方、セカンドオピニオンも受け付けております。当院までお問い合わせ下さい。