こんにちは、さかい動物病院 病院スタッフ齊藤です。
皆さんは回虫症を知っていますでしょうか。
先日3ヶ月の子猫の便検査をしたところ回虫の卵があると事が顕微鏡で確認できました。
虫卵は球形から類球形で、便に排泄されますがとても小さく肉眼では見えません。猫回虫は寄生虫が小腸に寄生する事で起こります。成猫では無症状の事が多いですが、子猫では下痢や嘔吐等の消化器症状、太鼓腹・栄養失調等の症状を引き起こす事があります。卵が成虫になると5~10㎝くらいの白いそうめんのような糸状の虫になります。感染経路は主にネズミを捕食したり、感染した母猫が出産し母乳を与えると子猫にも感染してしまいます。治療としては駆虫薬が基本です。駆虫薬にはノミダニだけでなく、犬糸状虫や回虫も駆虫できるものもあります。この子も駆虫後約2週間後の便検査では回虫が無くなりました。
猫回虫は人にも感染する可能性がある人獣共通感染症として重要な病気です。特に小さなお子さんは公園や庭等感染する事があるため注意が必要です。
子猫をはじめ、猫ちゃんをペットショップやブリーダー・譲渡等でお家に迎えた方は一度便検査をお勧めいたします。